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2007年10月17日

詩学社を救え

現代詩フォーラムからの転載です!


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突然ですが、詩学社が倒産しました。

今日、社長の寺西さんに会ってきました。
もうこの際だから、ぼくの知ってることを話しますと、実は去年末から、ぼくは
陰ながら資金援助を行ってきたんですわ。といっても、無利子でお金を貸す程度
でしたが。

んで、現在の詩学社の状況ですが…ぼくの予想をはるかに越えた、絶望的な状況
でした。
ほとんど破産に近い、とのことで、案の定ぼく以外からも借金があって(大部分
は銀行らしいですが)、債務整理に東奔西走してるとこです。
現在の事務所(兼住居)の家賃も払えないそうで、今月末か遅くとも来月には引
き払って、寺西さんは鳥取の実家に帰るそうです。
再起どころか、借金だけを残して、完全消滅するしかない、というのが、今の詩
学社です…。

んで、今、事務所には、多量の詩集と、『詩学』のバックナンバーが在庫として
置いてあります。
今は「千円でもほしい状態」だそうで、ぼくは昭和30~45年までの『詩学』を中
心に、100冊以上買い取りしました。
詩学社を救う奇跡が起こりうるとしたら、詩集と『詩学』バックナンバー在庫を
みんなで買い取りすること、でしょうかね。
詩集は古本屋に持ってっても二足三文でしょうから。
shigaku1@hyper.ocn.ne.jp
にメール注文すれば、受け付けられるそうです。
どうかみなさん、よろしくお願いします。

註:「借金を返してもらいたいための宣伝」ではありません。ぼくの分の借金
は、現在、返済凍結としています。したがって、詩集の売り上げは、ぼくの懐に
は一切入ってきません。
by 角田寿星

http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=136729
http://po-m.com/forum/thres.php?did=2390&did2=152

詩学社 http://www7.ocn.ne.jp/~shigaku/

2007年1月 7日

結晶核、とらわれて

雨粒、または雪の結晶にはその核となる微少な「ほこり」があります。
あんなに美しい結晶ですら不純な核を中心に持つのですね。
一見、綺麗に見える人の心はどうなのでしょうか?



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2005年10月 1日

あなたの夜に流れたい

ビジネスホテルの白い天井に映される
窓枠の形は青白く
夜の闇にある光源を証明します


いつしか街で一番高いビルの
冷たく四角い丘の上で
僕も証明されたいと立ち尽くすのです


月も星も街灯も、車の前照灯も
その影をほんの少しだけ分けてくれます
薄く青白いその証明


もっとはっきりとした影が欲しくて
両手を上に広げ太陽にあこがれるのですが
夢がかなえばじゅっと焼かれてしまいます


誰かに焼かれてしまうくらいなら
気圏にはじかれない速度と角度で
この身を激しく証明したいと思うのです


この身を摩擦で残像にかえ
短い恋も真実であったと
あなたの形を閃光で証明したいのです


あなたが夜空を見上げたときに

2005年9月27日

低い風に雲を流せば

風のかたちになりたいのです


なのに
縫いつけておいたはずの秋風が
かたちをうばいました


(ほたる  湯けむり  はぐれ雲)


うばわれたと思ったのは勘違いでした
かたちがないことが風のすみかだったのです


(落ち葉  風花     花吹雪)


風の残すものは
いつも儚いものばかり
季節すらもすみかにして


風のかたちになりたいと願い
あんなにも激しく恋した夏すらも


(黄砂   風紋     渡り鳥)


気流のかたちに姿を移し
星宿を流していきました

2005年5月 8日

まどろみ

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2005年1月 1日

太陽記念日

すかんぽの季節や柳花の季節
夕映えや朝焼け、風や波や雪や月
星座がめぐり、夜と交錯する
めぐる暦の後ろ正面

それら無限の流れの一部を
自分勝手に切り取った
昨日と今日とか明日という
真実と信じる座標軸

ひとはいつでも不安だから
限りのない時空の中に
自分の絶対座標を求める

そして今日は
特別な日

巨大な素粒子加速器の研究施設で
微少な宇宙の光にふるえたり
突然の白銀世界の小さな雫の光に
ため息をつき

同じように孤独で、不安だから
誰もがそのことを確認し
一斉に自分たちの時計を12時に合わせる

そんな奇妙な日だ

2004年12月18日

流・星・影

白く濁る息のむこう
見上げる双子の星座

「お兄さんは六重連星なのよ」と
得意げに笑ったひとの面影

私を何台もの車が追い抜き

ヘッドライトが
影をいくつにも切り裂く

星は私に
影すら与えてはくれない

ただ、ただ遠く

そっと瞬くだけで

2004年12月12日

函館山

今日、両親から荷物が届いた

シャケは辛塩で、焼くと真っ白になる
タラコは無着色で,見た目はマズそう

毎年
これら北海名物を口に運びながら
函館山に打ち寄せる
海峡の早潮が岩に砕けた白濁の泡を
おでこのあたりに思いかえす

星空の一番明るいところを切り取ったような夜景を見るとき
その背中で、砕け散る波たち
そのざわめき
そのつめたさ

父と母は坂道を降りた魚屋で
そんな故郷の記憶まで詰め込んで
決まってこの季節に
送ってくるのだ

2004年10月17日

タンポポ紳士録(準備はいいかい?)

旅立ちにはもってこいの日和だ

風は南南東
ロウソク工場の煙から推測するに風速は2m
30cmより遠くへは
誰も運んじゃくれない

みんながうらやむほど
上手に飛べるわけじゃない
辿りついたって
コンクリートの上かも知れない

それでも今日
旅立つ

宿命でも
運命でもなく
それがタンポポという
生き様だから

SN310007.JPG
(au W21S / Sony Ericsson にて撮影)

2004年10月10日

あのポスト

学生時代に旅した外国で
たくさん手紙を書いた
両親や兄弟や友人へ

砂漠に近い
ひどく乾燥した扇状地の街
ボロっちいホテルの一室で
二度とはき出せないような
甘い寂しさの詰まった手紙を書いた

大切な女性に

ホテルの受付カウンターに組み込まれた
古ぼけたポストに
それは必ず投函された
私がその細い隙間の奥に
手紙を押し込んだのだから

結局、その手紙だけが届いていなかった
詰められた言葉はどこに消えたのか

ふと、夕日に染まった岩山の見えるホテルを
思いかえす
手紙はまだあのポストの中のあって
勇気を振り絞った私の言葉を
人知れず抱えているのかも知れない
そしてポストはこの胸の中にあって
あの暗闇とつながっているのかも知れないと