つぶやき
この高原で仲間達と
いつも星を数えていた
伝えたい思いは言葉になどできなくて
(冬の夜風が肌を刺すのに)
すすきが遠くの湿地の脇で揺れていて
(頬は暖かだった)
不思議な蛍石レンズ
組み合わせの向こうに映る光の渦を
君はしきりに気にしていたけれど
ぼくはそのまだ黒くなりきっていない髪が
風に揺れてその向こうに星が見えるのを
なんとも不思議に見あげていた
・・・あなたの髪が漆黒の空に
星を蒔いているように見えたから・・・
いつものように明日が来て
星座の角度も変わってしまったのに
星の回転板を回しながらぼくは
遠い昔のことばかりが気になっていた
あのとき
ぼくの差し出した問いかけに
なんと
君はつぶやいたのか
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草原に横になり、
車にもたれて仰ぎ見て、
星空の下に佇んでいたことが、私にもあります。
私と、私の周りにいる多くのひとびととともに・・・。
今は、星の下、働いていることが多いです。
仰ぎ見る余裕もなく、
無数の星と己とを対比することもなく・・・。
あ、今は、屋根の下で酒を飲んでいますが(汗
投稿: 番記者O | 2004年2月21日 23時40分